![]() | DDD 1 奈須 きのこ こやまひろかず 講談社 2007-01-10 売り上げランキング : 167 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
講談社BOX『Decoration Disorder Disconnection 1』(奈須き
のこ)を読む。内容云々の前にこのレーベルは装丁が好きじゃない。
まず、並製本なのに箱入りで、本体にはカバーが無い。箱の作りもち
ゃちで、そのくせ定価が1300円代と高い。そもそもこのレーベル
は装丁から造本までを統一しすぎている。本としての中身も著者もば
らばらなのに、レーベルとしての思想を主張しすぎる。ファウスト太
田編集長の作る本!ということはわかるのだが、本はあくまで個別の
作品として評価されるべきものであって、一つのブランドでくくられ
るべきものではない。それをいったら世に出る文庫とかみんなそうな
んだけれども、この講談社BOXはこのレーベルが初出、もしくは初の
書籍化というものが多い。もっと一作一作、造本から装丁、カバーま
でをオーダーメイドで勝負して欲しいのだ、本好きとしては。
だいたい、この本、平積みにしておくと痛むので、書店によっては店
頭にはプラの見本を積んでおくところもある。
さて、中身。前置きばかりが長くなったが、DDD1は雑誌ファウスト
に掲載された短編に書き下ろし一本を加えた長編シリーズの第一巻。
精神の病巣が肉体を変異させる奇病「悪魔憑き」が敷衍する現代を
舞台に、片腕の無い青年石杖所在と義手義足の少年カリョウカイエ
が織りなす非日常の綺譚集。前作(小説でいえば)「空の境界」か
らみると随分読みやすい。だが、今回はある叙述トリックのために
物語上の人称が錯綜し、そのトリックの精度を上げるために、内面
描写に著しく制限がかかっている。そのため、主要なキャラクタが
何を考えているのかが良くわからない。ただ、設定のつくりかたな
どはやはり抜群に上手いので、なんとなく読めてしまう。
ただし、シリーズが前提なのか(事実DDD2が最近発刊されてい
る)物語の大部分は未消化のままで次回に持ち越されているので、
一作だけ買って読めばいいものではない感じ。こんな高い本を次ぎ
次買えと言うのも無茶なのですが、これって文庫にならないかしら。

0 件のコメント:
コメントを投稿